抗がん剤による心筋および骨格筋障害に対するミトコンドリアを介した新規治療法の開発2020 · オルタナティブオートファジーの低下がドキソルビシンによる心筋障害および骨格筋障害の分子機序に関与することを明らかにし、治療方法確立を目指すことを目的として研究計画を立てた。A.基礎実験:(I) in vitro:H9c2ラット心筋芽細胞およびマウス骨格筋由来筋芽細胞株 C2C12 細胞を用いて以下の実験を行った。 (I)H9c2細胞およびC2C12細胞に、ドキソルビシンを投与し、H9c2細胞およびC2C12細胞の分化・増殖を評価した。C2C12細胞の分化・増殖については、抑制されていることが観察された。H9c2細胞についても分化・増殖については、抑制されていることが観察された。ミトコンドリアをMito-tracker Red Stainingにおいて観察した。C2C12細胞においては、分裂したミトコンドリアの増加を認めており、fissionに傾いていることが確認された。H9c2細胞においても同様に、分裂したミトコンドリアの増加を認めており、fissionに傾いていることが確認された。(II) in vivo:正常マウスC57BL6(WT)を用いて、ドキソルビシン心筋障害モデルを作成した。(II)-1.生理学的変化の検討;WTマウス(12週齢)に対して、ドキソルビシン投与を行う。投与4週間後において非投与群と心機能を比較検討した。ドキソルビシン投与群においては、左室拡大を認め、左室駆出力の低下を認めた。電子顕微鏡では、心筋において、分裂したミトコンドリア像の増加を認めており、fissionが増加していると考えられた。