思い込みによる判断ミスを防ぐ:こうした「当然」という思い込みで、被害者から被告人になってしまうことがあります経験
誤解:銀行口座は自分のものだから、友人に貸したり売ったりして少しお金を得ても問題ない
日本では、自分名義の銀行口座、キャッシュカード、通帳、暗証番号、ネットバンキング情報を売却・譲渡・貸与する行為は、有償・無償を問わず犯罪収益移転防止法に違反します。相手が詐欺やマネーロンダリングに使うと知らなかった場合も、捜査対象になる可能性があります。外国籍の人は刑事罰に加え、在留資格取消し、退去強制、将来の入国拒否につながるおそれがあります。SNSの「休眠口座を買います」「送金に使わせてくれれば報酬」は、詐欺・資金洗浄への入り口であることがほとんどです。罰則の目安は、単発では懲役1年以下または罰金100万円以下、「業として」反復して行う場合はさらに重く、懲役3年以下・罰金500万円以下となる場合があります要確認。罰則を確認する際は「犯罪収益移転防止法」の該当条文を調べ、警察や弁護士へ相談します。
注意帰国前に口座を仲介業者へ売らないでください。使わない口座は譲渡せず、銀行で正式に解約しましょう。
中国語話者の例:「高レート」で円/人民元を両替してくれる人を探す。銀行よりお得で便利
中国との人民元・円の私的な両替や送金を、WeChatのグループ、知人、「両替ブローカー」などを通じて行うと、日本では無許可の為替取引(地下銀行)に当たる場合があります。2026年6月には警視庁が、特殊詐欺の資金洗浄に関わる在日地下銀行の捜査・逮捕を公表しました。受け取ったお金が詐欺被害金であれば、口座凍結や警察の捜査につながるおそれがあり、運営や勧誘を手伝う側も違法となり得ます。通貨にかかわらず、銀行や登録済みの資金移動業者を利用し、記録を保管してください。
注意正規の送金には法令上の上限や申告があります。「上限を回避できる」という勧誘は違法の兆候かもしれません。
誤解:公的機関から本人確認の電話があり、「潔白を証明するため」と送金を求められることがある
出入国在留管理庁は「電話やメール等で金銭を要求することは一切ありません」と案内しています。警察、銀行、市役所が暗証番号を尋ねたり、カードを預かったり交換したりすることはありません。ATMを操作して「還付金」を受け取るよう求めたり、保釈金や手続費を請求したりすることもありません。「入管・警察・検察」を名乗る相手が金銭やカード情報を求めたら、100%詐欺です。すぐに電話を切ってください。
注意「在留カードに異常がある」「パスポートが不正利用された」など、中国語や日本語の自動音声でボタン操作を促す電話も詐欺の手口です。
誤解:「簡単で高収入」のアルバイトは普通の仕事だから、1、2回なら問題ない
SNSで「日給数万円」「簡単高収入」「受け取るだけ」と誘う闇バイトは、詐欺グループの「受け子」(カード・現金を受け取る役)、「出し子」(盗んだカードで現金を引き出す役)、強盗の実行役などである可能性があります。応募時に身分証、顔写真、家族の情報を要求され、辞めようとすると「家に行く」「家族を傷つける」と脅されることもあります。重大な犯罪で、留学生も刑事罰や在留資格への影響を受けます。応募後でも、警察に相談すれば犯罪への加担を避け、その後の保護を受けられる場合があります。
注意身分証や保証金を先に求める、報酬が不自然に高い、金銭を受け取るだけという仕事は断り、警察に相談してください。
口座売買・譲渡:絶対にしてはいけない理由(在留資格への影響が最も大きい)公式
- 自分名義の銀行口座、キャッシュカード、通帳、暗証番号、ネットバンキングのログイン情報を売る・譲る・貸す・レンタルすることは、有償・無償を問わず禁止されています。
- 法律上の根拠は犯罪収益移転防止法です。詐欺やマネーロンダリングに使われると知らなかった場合も、捜査対象となり、口座が凍結されることがあります。
- 外国籍の人は、刑事罰に加え、在留資格取消し、退去強制、将来の入国拒否につながるおそれがあります。
- 「使わない口座を買い取る」「カードを貸せば送金の報酬を払う」「口座登録で謝礼」などの誘いは、資金洗浄への入り口です。
- 使わない口座は銀行で正式に解約してください。引っ越しや帰国の際も、他人に譲渡してはいけません。
- 口座を譲渡したり、不審な資金を代わりに受け取った場合は、会話・送金記録を保存し、直ちに銀行と警察へ連絡して、弁護士に対応を相談します。
フィッシングによる不正利用:銀行・カード会社・宅配業者を装う偽SMSと偽サイト公共
- 国民生活センターによると、事業者や公的機関がSMS・メールで突然クレジットカード番号、ID、パスワードの入力を求めることはありません。このような連絡は詐欺を疑ってください。
- よくある手口①宅配便の偽SMS:ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便などを装い、「不在通知」「再配達」のリンクから公式サイトに似せた偽サイトへ誘導し、ログイン情報を盗みます。リンクを押した後、約11万円を不正利用された例もあります目安。
- よくある手口②銀行・カード会社・通販サイトの偽メール:「ビザを更新しないと罰金200万円」「口座に異常があるため確認してください」などと脅し、カード番号や暗証番号を入力させます。
- よくある手口③偽アプリ:偽サイトから不明なアプリを入れさせ、スマートフォンから詐欺SMSを自動送信させます。高額な通信料が発生することがあります。
- 対策:SMS・メール内のリンクは押さず、公式アプリか公式サイトを自分で開いてログインします。リンク先にID、パスワード、カード番号を入力しないでください。通信会社の迷惑メッセージ対策やセキュリティソフトを使い、パスワードを使い回さないようにしましょう。
- 被害に遭ったら、まず該当のパスワードと同じものを使っている全サービスのパスワードを変更します。すぐにカード会社・銀行へ連絡して利用停止、暗証番号変更、再発行を依頼してください。利用明細を確認し、不審な請求があれば直ちに連絡しましょう。
特殊詐欺の手口をすばやく確認(警察庁 SOS47):入管・警察・銀行・宅配業者を装う詐欺公式
- オレオレ詐欺:親族、警察、弁護士などを装い、親族のトラブルの「示談金」などの名目で金銭をだまし取ります。
- 預貯金詐欺:警察や銀行協会の職員を装い、「口座が犯罪に使われたのでカードを交換する」などと言ってキャッシュカードをだまし取ります。
- キャッシュカード詐欺盗:「カードが不正利用された」と説明して自宅を訪れ、カードをすり替えたり盗んだりします。
- 架空料金請求詐欺:「未払い料金がある」などの虚偽の理由を告げて金銭を請求します。
- 還付金詐欺:税金や保険料の返金手続きを装い、ATMを操作させて犯人側へ送金させます。
- ニセ警察詐欺:警察を装い「捜査」を口実に現金をだまし取ります。近年は入管を装い、パスポートの不正利用や在留カードの異常、知人の空港での拘束を理由に手数料・保釈金の送金を求める例もあります。
- 共通点:警察、銀行、役所、入管は電話や訪問で暗証番号・キャッシュカードを求めたり、ATMで「お金を受け取る」操作を指示したり、電話で金銭を請求したりしません。該当すれば詐欺です。
SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺(近年、留学生の被害が多発)変動
- 投資詐欺:有名人や投資家を装ったSNS広告から投資学習グループ(LINE・WeChatなど)へ誘い、偽の投資アプリを入れさせます。最初は出金できるように見せて信用させます。
- ロマンス詐欺:オンラインで親密になった後、「手数料」「保証金」「税金」などの名目で何度も送金を求めます。
- 危険な兆候:個人名義の口座へ振り込ませる、取引ごとに振込先が変わる、アプリ上では利益が増えても出金できない。
- 警察庁の統計では、この2種類の詐欺は近年増加し、1件あたりの被害額が1,000万円を超えることもあります要確認。警察庁「特殊詐欺」統計ページで該当年度のデータを確認できます。
- 対策:「必ずもうかる」「高利回り」「今だけ参加できる」という広告やグループを警戒してください。個人名義口座への入金を求める投資は詐欺と考えましょう。
被害に遭った後の対処手順:利用停止・凍結・通報・被害回復公式
ステップ1:すぐにカードを停止し、パスワードを変更(フィッシング・不正利用)
カード番号や暗証番号を入力した、または不正利用された場合は、すぐにカード会社・銀行へ連絡し、利用停止、暗証番号変更、再発行を依頼してください。同じパスワードを使っているサービスもすべて変更します。
ステップ2:警察への通報と相談
緊急時、犯罪が進行中、または金銭をだまし取られた場合は110番(警察)へ。緊急でない相談、怪しい電話・SMS、詐欺か判断できない場合は#9110(警察相談専用電話)へ。消費者トラブル、フィッシング、不明な請求は188(消費者ホットライン)へ電話してください。
- 110番:緊急時、犯罪が進行中、または被害に遭った直後
- #9110:緊急でない警察相談(全国共通、地域の窓口へ接続)
- 188:消費者ホットライン(消費者トラブル、フィッシング、不明な請求)
ステップ3:犯人の振込先口座を凍結してもらう(返金を目指す)
被害に遭い、詐欺口座へ送金してしまった場合は、すぐに警察と送金元の金融機関へ連絡してください。金融機関が調査して相手口座を凍結し、「振り込め詐欺救済法」に基づいて預金保険機構への公告を申請できます。早く動くほど、口座に残った資金を取り戻せる可能性が高まります。
ステップ4:被害回復分配金を申請する
相手口座が凍結された後、被害者は本人確認書類を添えて公告期間内に申請します。口座残高は被害額に応じて分配されます。凍結・公告・支払いには時間がかかり、90日以上かかる場合もあります。申請期間は30日以上が目安です要確認。預金保険機構の公告で対象口座と申請期限を調べ、銀行へ書類を提出します。口座に残っている資金だけが対象となり、引き出された分を全額取り戻せるとは限りません。
特別なケース:闇バイトに巻き込まれた、または脅迫されている
闇バイトに応募してしまった場合や脅されている場合も、警察(110番・#9110)に相談してください。犯罪への加担を止め、脅迫への対応・保護を受けられる場合があります。逮捕されるまで抱え込まず、早く抜け出しましょう。
ひと言で言うと
「公的機関(入管・警察・銀行・役所)を名乗る+お金やカード番号・暗証番号に関する」電話やSMSは、まず電話を切り、自分で公式に公開されている連絡先にかけ直して確認しましょう。「簡単に高収入」「高い為替レート」「口座を買い取る」といった話は、犯罪への入り口だと考えましょう。「口座を売らない、個人的に両替しない、出どころの分からない金を受け取るアルバイトをしない」の3つのルールを守れば、財布だけでなく在留資格も守れます。迷ったときは、#9110や188で日本語の相談ができ、場合によっては通訳につないでもらえます。事後対応よりも、ずっと割に合います。
公式の確認窓口
- 出入国在留管理庁:入管を装った不審な電話・メールへの注意喚起入管が電話やメールで金銭を要求することはないと確認できる公式案内です。
- 警察庁 SOS47:特殊詐欺対策特殊詐欺、ニセ警察、闇バイトなどに関する窓口です。
- 国民生活センター:フィッシング詐欺への注意フィッシングSMS・メールへの注意と、188の相談窓口です。
- 金融庁:振り込め詐欺救済法詐欺被害の振り込み後の口座凍結と、被害回復分配金の制度について。
- 預金保険機構:振り込め詐欺救済法に基づく公告公告の検索と申請手続きの窓口です。
日本語原文のミニ用語集・詐欺電話に出てくる言葉公式
- 暗証番号あんしょうばんごう
暗証番号(キャッシュカード・ネットバンキングの暗証番号):警察、銀行、入管など、誰であっても電話で暗証番号を言うよう求めることはありません。相手が聞いてきたら詐欺です。
- キャッシュカード
キャッシュカード(ATMで預金を引き出すカード):本物の公的機関が自宅を訪問して、カードを「預かる・交換する」ことはありません。カードを渡すよう求めたり、交換を持ちかけたりするのは詐欺です。
- 還付金かんぷきん
還付金・税金の還付:詐欺師は「還付手続き」を装い、ATMを操作させてお金を振り込ませます。本物の還付手続きでATMを使うことはありません。
- 特殊詐欺とくしゅさぎ
特殊詐欺(警察庁の用語):親族・警察・銀行・入管などを装い、電話やSMSでお金やカードをだまし取る詐欺の総称です。
- 振り込め詐欺ふりこめさぎ
振り込め詐欺:指定口座に「振り込み」をさせる詐欺です。被害に遭って振り込んだ場合、「振り込め詐欺救済法」に基づいて被害回復を申請できます。
- 闇バイトやみバイト
闇バイト・犯罪のアルバイト:「簡単に高収入」をうたう犯罪の勧誘です。実際には詐欺グループのカード受け取りや現金引き出しなどの役割で、犯罪に関与すれば重罪になります。
- 在留カードざいりゅうカード
在留カード:詐欺師は「あなたの在留カードに異常がある」とうそをついて脅し、ボタン操作をさせたり個人情報を聞き出したりします。本物の入管が電話やメールで金銭を要求することはありません。
場面練習・「入管からの電話」に出たとき、だまされない対応を練習しましょう(ふりがなを見ながら読めます)経験
もしもし、出入国在留管理庁です。あなたの在留カードに問題があります。
もしもし、出入国在留管理庁です。あなたの在留カードに問題があります。
本当ですか?どんな問題でしょうか。
本当ですか?どのような問題ですか?(慌てずに、相手がどんな話をするか聞く)
解決のために、手数料を振り込んでください。暗証番号も確認します。
解決するには、手数料を振り込んでください。暗証番号も確認します。
入管が電話でお金を要求することはないはずです。
入管が電話で金銭を要求することはないはずです。(ルールを口に出して、守る)
今すぐ払わないと、強制送還になりますよ。
今すぐ支払わないと、強制送還になりますよ。(典型的な脅しと圧力)
暗証番号もお金も渡しません。
暗証番号もお金も渡しません。(はっきり断り、急かされても応じない)
一度切って、公式の番号に自分で電話して確認します。
いったん電話を切り、自分で公式に公開されている電話番号にかけて確認します。(電話を切り、相手に教えられた番号には絶対にかけ直さない)
おかしいと思ったら、#9110に相談します。
おかしいと感じたら、#9110(警察相談専用電話)に電話して相談しましょう。
